Berkeley System Design 1986年 

様々なソフトウェアが登場し、それらをつぶさに見てきたつもりだがこのStepping Outを見たときは正直大いに感動した記憶がある。 
Stepping OutはThe Macintosh Screen Extenderと名付けられたソフトウェアだが多くのユーザーにとって本当の意味で活用された製品のひとつではなかったか。なにしろ当時のMacintoshはモノクロそして9インチの今から思えば大変小さなモニタでしかなかった。メモリも少なかったが画面も小さかった。 
こうした環境であったが私達の日常作業あるいはビジネスにおける様々なドキュメントを考えるまでもなくそれらはA4版だったりするのが普通である。このことは現在の利用環境にも通じるのだが現在でも横型のディスプレイはこのA4版の全域を一度に表示するにはかなりフォントも小さくなってしまうので使いやすくはない。ましてや9インチのディスプレイではワープロひとつを例にするまでもなくドキュメントの確認も不自由だった。 
steppingout
1987年頃になるとThe Big Pictureなどいう高解像のうえに17インチの表示能力を持つ大型ディスプレイも登場し始めたが大変高価だった。こうした利用環境下においてStepping Outは登場した。Extenderという言葉通りこのソフトはMacintoshのモニタ表示領域を拡張するユニークな製品だった。 

他のアプリケーションを使用する前にこのStepping Outを起動しておくだけで例えばSuperPaintによる作画領域がマウスポインタの位置と共にスムーズに左右上下しA4版の領域を効果的にそしてスマートに利用できるようになる。勿論Stepping Outがバックグランドで動作している間は特にアプリケーションは選ばず、ファインダも同様に広く使えることになる。したがってゴミ箱にファイルを捨てる際にゴミ箱が一番下にあると画面をスクロールしなければならないので多少面倒だったが総じてモニタの領域が拡大したことに大いに特をしたような気がして苦にならなかったものである。