Electronic Arts. 1990年 

8ビット、すなわち256色カラー版のStudio 8は1988年にリリースされたがその2年後に32ビットフルカラー版という位置づけでSTUDIO/32は登場した。 
いうまでもなくSTUDIO/32はカラーペイントソフトウェアだがStudio 8からの機能やGUIの基本はそのまま受け継がれており完成度の高い製品となっている。 
studio32
そうした基礎の上にカラーのミックス機能をより容易にしたりカラーパレットの使いやすさなどに力を注いだ結果が伺える。特にこの頃になるとそろそろ本格的なビジネス向けを意識する時代となっており印刷とそのための色指定・色合わせなどを考慮しPANTONEのカラーサンプルが利用できるようになっている 
しかしすでにフルカラーペイントソフトとしての機能面はこのSTUDIO/32を筆頭として、そろそろ行き着くところまで来てしまったほど機能豊富で使いやすくはなった。しかし反面フルカラーになった分だけそのオペレーションは重くなっていった。なにしろ1990年といえば市場における当時の最速マシンはMacintosh IIci(68030/25MHz)だったのだからご想像いただけるものと思う。 
この頃はソフトウェアの理想とハードウェアの現実がかみ合わない時代だったのである。 
それからフルカラーペイントソフトとしての実用性は確立されたものの、ソフトウェアの魅力というか製品に対しての期待は段々希薄になっていった感がある。なおその頃からMacintoshには新たなユーザー層が多くなった反面、我々初期ユーザーから見ると最新最高の製品があたかも当たり前のように受け取られ、その有り難みも薄れてきたようだ。 
Studio 8のリリース時には洋書とも思えるような立派なマニュアルが同梱されていたがこのSTUDIO/32にはそうした遊び心はすでになかった。