
Silicon Beach Software 1985年
私は自社製品を別にすればこれまで数多くのマック用グラフィックソフトが登場した中でもこのSuperPaintは一番実用的で優れた製品だと考えている。なにしろ現在のMacOS 9の環境においてもVersion3.5は動作しており、数々のシーンでまだまだ役にたっているのだから驚きである。

現在では死語になりつつある「マックらしさ」を代表するソフトウェアがこのSuperPaintだといっても過言ではない。その使いやすさの原点は「シンプル」ということだろうが決して単純ということではなく、ユーザーの工夫が加わると仕様以上の機能・能力を期待できる点が優れていると思うのだ。
SuperPaintの特筆すべき機能の最大な点はいわゆるPaintとDrawと呼ばれて区別されている2種類のデータを複合的にそして同時に利用できることだ。そして切替もアイコンをクリックするだけという簡単で分かりやすいものだがそれぞれのモードで作画した図形は他のモード時には影響されないという点も重要である。そしてそれぞれのモードに切り替えればそれぞれのモードで使えるツールパレットに切り替わる点も使いやすさの一因となった。
ウィンドウ周りのオペレーションではメモリが許せば作画ウィンドウが最大10個まで同時にオープンできる点が特筆される。そしてポインタが作画領域の端にくると自動的に領域がスクロールする点もこれまでの製品にはなかったことである。
またこのSuperPaintは本格的なDTPソフトが登場するまで簡易DTPソフトとしても私は随分と重宝したものだ。Drawモードでテキストを入力し、その領域を縦位置に変形することで完全ではなかったものの簡易的な縦書き表示もできたからである。
冒頭に書いたようにいまでも実用のソフトとして私はSuperPaintのユーザーであることに誇りを持っている。事実一枚程度のハガキや封筒印刷、あるいは簡単な地図の作製、それから簡易的なラベル作成などの用途にはまだまだ使える製品なのだ。このSuperPaintは当時数々の優秀なソフトウェアを排出したSilicon Beach Software社からリリースされた製品だがその後PageMakerで有名になったAldus社へ買い取られた。
その後Aldus社自身がAdobeに買収されたこともあり今では事実上消え失せた製品である。しかし繰り返すがその使い勝手の良さと実用性は特筆すべきものであり、もしSuperPaintが復活しMacOS X版として登場したなら、なんと素晴しいことであろうか(^_^;)。