GM Technologie 1990年 

1990年前後には多くのカラー関連ソフトウェアが登場した。今となってはカラーグラフィックスは当然のことだが当時はパーソナルコンピュータの未来に大きな期待がかかっていたしビジネスチャンスも大きいと捉えられていたからである。 
私自身そうした一抹の不安はあるものの、Macintoshとそのカラー環境からどれだけ新しいソフトウェア、ハードウェアが生み出されるかに興味を持ちMacintosh専門の会社を作ってしまったのだがそれだけ市場の期待は大きく可能性を示唆するアイテムが続けて登場した時期なのだ。ただし反面、一発の打ち上げ花火で消え去るプロダクツもまた多かった。 
このVIDEO PAINTという製品も端正なパッケージとその製品名から受ける印象に期待したが実用面ではあまり支持を受けられなかったのは残念である。 
videopaint
Professional color painting and retouching with sophisticated special effects. 
と銘打ったこのVIDEO PAINTだが、決して動画を扱うソフトではない。 
スキャナドライバーを同梱していたことが示すように現在のPhotoshopのように写真やビデオからの静止画をレタッチするため、可変自在なカラーパレット調整機能を持った製品である。また製作した画像をExportする際のファイルフォーマット(PICT & CLUT, CMYK, Color TIFF5.0, TIFF5.0, PostScript.GL, Post Script.CMYK, EPS.GL, LZW.Write)が多様なフォーマットを揃えていることでも単にVIDEO PAINTで作品を作り印刷すればそれで終わりといった使い方を志向した製品ではなかった。 
事実、Output Peripheralsというコマンドがあり、その中にWipe AnimationとWipe Playという機能がある。これらは2ページ分に描いたパターンをワイプ付きでページ送りをするものだが、この機能はモニターだけを眺めていても何ら有効性はない。例えばモニターをビデオ出力するようなことを考えてはじめて生きてくる機能だと思う。 
VIDEO PAINTはそこまで考えた製品なのかも知れないが、それだけ一般ユーザーには難しく写ったのかも知れない。