
MacroMind・Paracomp 1991年
どのような商品でも長い間多くの消費者に支持され続けることは大変難しい。コンピュータやそのソフトウェアのような進歩進展が早すぎる世界の商品はなおさらでありその多くは一瞬のきら星のごとく輝くばかりでその使命が終わってしまうものもある。
magicというソフトウェアもその種の製品に入るのだがあらためて見てみると、これがなかなか面白い生い立ちの製品なのだ。

まず当時よく知られていたMacroMide社とParacomp社のダブルネームでリリースされたソフトウェアということ自体が類を見ない。
開発そのものはフランスの会社であるEncore Development社ということらしいが何故MacroMind・Paracomp社からのリリースなのかについては分からない。その上でソフトウェアのアバウトやインフォメーション表記をよく見るとすべて社名のDevelopmentをDeveloppmentとフランス語表記で綴ってあるのが面白い。
さてmagicのディスラベルにはMultimedia Made Easyと書いてあるが、どう説明したらよいのだろうか…ちょうどプレゼンテーションソフトとして一世を風靡したAldus社のPersuasionをよりインタラクティブにしたようなツールといったら良いのだろうか。
TrueTypeやATMフォントによる綺麗なテキストとグラフィックパターンを使い簡単にMacintoshによるプレゼン資料を作るのが目的のようだ。そして画面上にセットしたボタンをクリックすることで次のページに移ったりあらかじめリンクを貼ったページに飛んだりが可能となる。勿論その画面は矢印やバーが飛び交うようなアニメーションがサウンドと共に展開する。
ただし実際には15種用意されたテンプレートをコピーして使うことで一般ウケするプレゼン資料作りは確かに容易でありランタイムを作成することも可能だ。
しかし冒頭に書いたように有名な企業のダブルネームを冠に置いた製品のわりには打ち上げ花火のようにすぐに人々の話題には上らなくなった。