
iPhone 3G以前の携帯では時々QRコードを活用していたし自身の名刺にQRコードを印刷していた時期もあった。しかしiPhone 3GではQRコードを読むアプリが数種登場しているが接写ができないと認識率が格段に落ちて使い物にならなかった。そこで先般手に入れたGRIFFINの接写レンズ付ケース「Clarifi」と共にQRコードのあれこれに挑戦してみた。
QRコードは我が国で最も普及しているマトリックス2次元コードで白と黒の格子状パターンにより情報を表すことができる。
このQRコードは1994年に当時のデンソーが開発したもので特許を取得しているものの実用化の技術に関して公開したため急速に普及した。なおQRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標である。
特徴として一般的なバーコードは横方向にしか情報を持てないがQRコードは縦横に情報を持つことが出来、ために多くの情報量を保持することができ、英数字だけでなく漢字にも対応している。
したがって自身のホームページのURLや各種情報をQRコードにしてウェブに掲載したり、広告や名刺などに印刷すればカメラ付き…そしてQRコード読み取り機能がある携帯電話であれば簡単に情報を手入力することなく取得できるのでサイトへのアクセスを容易して他者にもメールで送り合うことなどが可能となる。

※今回以下の要領で作成したQRコード
さて、ここでは単にiPhone 3GでQRコードを読むだけでは面白くないので、まずはMacintoshでQRコードを作成しそれをiPhone 3Gに対応するアプリケーションを使って読み取ってみよう。
まず任意のQRコードを作成するためにはソフトウェアが必要だ。現在ではウェブ上でQRコードを作成してくれるサービスもあるが、Macintosh向けとして一番高機能で信頼できるアプリケーションのひとつ「QRCodingen3」を使ってみる。
この「QRCodingen3 (QRこ~でんネン!)」はユニバーサルバイナリ化されたアプリケーションでMac OS X環境で安定して動作する数少ないQRコード作成ソフトである。
私自身Mac OSの時代から活用してきたシェアウェア(個人使用は2,000円)であり、絵文字入りや画像あるいはメロディまでコード化できる。
まずは「QRCodingen3」を起動し、キャリアの選択を「混在タイプ」にする。無論DoCoMoとかau専用で作るよりコードが複雑になるが、どの携帯機種でも読み取れるものを目指す方が得策だからだ。

※Mac OS X版QRコード作成ソフト「QRCodingen3」を使用
ここではQRコード作成に関しての詳細は省くが、「QRCodingen3」のマニュアルを一通り読めばその仕組みを含めて理解できるはずだ。
ともかくデータ編集モードは一番ベーシックな「フリー」にして「自動更新」にチェックが入れ、「補正」は「M」、「マスク」を「自動」にして中央の大きな「URL」エリアにテキストを入力してみよう。
URL欄には「http://www.mactechlab.jp/」(無論括弧は含まない)と入力すると右サイドにあるQRコードがリアルタイムに形成されていくのが分かる。
URLの入力が終わったらコードをJPEGファイルなどに出力し印刷物に使うとかウェブに掲載するなど二次利用ができるわけだ。
本来はモニターに表示されたQRコードにカメラを向けても良いが、iPhone 3Gの場合モニターによってはモアレが邪魔して読み取り精度が落ちることがあるのでここでは一度「QR出力」し、紙に印刷したものを読み取ってみる。
そのためにはiPhone 3GにもQRコードを読むためのソフトウェアをインストールしなればならないが、数種のツールを試した結果App Storeにあった「Barcode」という無料のツールで十分なことが分かった。

※App Storeで無料配布されているBarcode
「Barcode」を起動し、読み取りモードは下にあるQRコードを選ぶ。続いてカメラアイコンをタップすると撮影モードに入るので画角を決めてシャッターを切る。このとき、QRコードが大きめのものであればiPhone 3Gの標準撮影で何とか認識する画像を得ることができるケースもあるが、多くは「Could not decode barcode!」と読み取りができないエラーが表示されるはずだ。

※「Barcode」で先に「QRCodingen3」で作ったQRコードをモニタ上で読み取ってみるがiPhone 3Gの標準カメラではピントが甘くモアレが生じたことも手伝ってかエラーとなった
そうしたときこそGRIFFINの接写レンズ付ケース「Clarifi」が生きてくる…。
レンズを接写モードにしてから「Barcode」でピントが合う距離で撮影する。「Barcode」は小さめに撮ってもコードを認識させる「Decode」時に認識枠内で撮影したQRコードを拡大させ、認識率をアップさせることも出来る。

※作成したQRコードを用紙に印刷し「Barcode」をGRIFFINの接写レンズ付ケース「Clarifi」で読む。撮影が小さめなら右のように認識前にエリアいっぱいに拡大することも可能
作例ではQRコードを3センチと4センチ四方に印刷してテストしてみたが、3センチのQRコードでも問題なく認識ができ、認識後「Barcode」のアクション機能でそのままSafariを起動し当該URLにアクセスすることもやってみた。

※「Decode」ボタンをタップすると入力したとおりのURLが解読されている。続けて下にある一番右のボタンでアクション画面に移ったところ。ここから読み取ったURLをSafariでオープンしたり…などが可能

※前記画面の「Open in Safari」をタップするだけで当該サイトにアクセス
上記の例では短いURLだけというシンプルの上にもシンプルなQRコードだったが、無論「QRCodingen3」のデータ編集モードを「アドレス」にして「名前」「よみ」「電話番号」「メールアドレス」「住所」そして「URLなどのメモ」といった住所録データすべてをひとつのQRコードとして作ってもiPhone 3Gの「Barcode」でコード認識することができる。
ただし当然のことだが情報量が多いほどQRコードのパターンも緻密になりカメラによる撮影結果が良くないとコード認識ができない可能性も高くなる。だからこそピンぼけではダメなわけで接写レンズ付ケース「Clarifi」が生きてくるわけだ…。

※GRIFFINの接写レンズ付ケース「Clarifi」は文書などの近接撮影には有効だが、小さめなQRコードを読むには適していない
ただし正直いえば「Clarifi」はiPhone 3GでQRコードをバリバリと使う理想的なツールとは言い難い。
なぜなら理由のひとつはiPhone 3Gのカメラの問題だが、モニター上のQRコードを読もうとしたとき、液晶モニターによってはシャッタースピードとのタイミングが合わないからだろう、モアレが出てコードが綺麗に撮影できないケースがあることだ。印刷物の場合も蛍光灯下での撮影は同類の問題が起きやすいので注意が必要だ。
2つ目はこの接写レンズ付ケース「Clarifi」は10センチほどの距離までしかピントが合わないので小さめなQRコードを「Barcode」で認識させるための理想的なツールとしてはお勧めできない。
無論これは「Clarifi」の短所・欠点ではない。「Clarifi」はそもそもが比較的広範囲のエリアを近接して撮影するという実用面から設計された製品なので物体に1, 2センチまで近づいて…といった用途には作られていないからだ。
ただしこれまた前記したように一般的なサイズなら「Barcode」でピントが合う距離で撮影し、それを認識エリア内で拡大してから認識を実行することでまずまず実用レベルの結果は期待できると思う。
本格的なiPhone 3GによるQRコード活用は別途外付けのマクロレンズをオーダーしたので到着次第再度試みたい。