「Ustream Producer Pro」によるリアルタイム配信を近々本格的に始めるつもりだが、このアプリケーションはなかなか奥が深くて面白い。決まり切った基本機能を使うのはシンプルで簡単だがそれらの組み合わせによりなかなか複雑な表現をサポートしていることでもあり、思わず配信以前にあれこれと楽しんでしまう魅力を持っている。

 

「Ustream Producer Pro」にはまっている…。無論このアプリケーションは動画のリアルタイム配信を実現してくれる製品なわけだが、それ以前にローカルであれこれと試しているだけで楽しい(笑)。
これでは実際の配信がいつになるやら分からないが、ともかくまだまだ不安定要素もあるものの「Ustream Producer Pro」は大変良くできている。

前回および前々回では複数カメラの使用とタイトル機能を中心にご紹介したが、今回は配信の要でもあるショットエリアの使い方をもう少し突っ込んでみたいと思う。
あらためて記せば「Ustream Producer」で放映されるひとつひとつの映像やサウンドは「ショット」と呼ばれる。「ショット」とはカメラワーク、グラフィック、動画、サウンドといったコンテンツそれぞれを意味するわけだが「Ustream Producer Pro」の醍醐味は単にそれぞれをクリック指定しプレビューならびに配信画面に反映させるだけでなくレイヤーという概念で組み合わすことができる点だ。

ここではまず配信映像に任意の文字やグラフィックをオーバーラップさせることを考えてみよう。
確かに前回紹介したように「Ustream Producer Pro」には「タイトル」機能があり、それを効果的に使えば工夫次第で画面上にテキストを表示させることができる。しかしそれはあくまで「タイトル」表示を行うための機能であり例えば字幕的な用途には向かない。
また企業は勿論せっかくの「Ustream」による配信だからと自社のロゴやグループのロゴタイプなどを映像の端にでも表示させたいといった要望もあるに違いない。またテンプレートとして用意されているタイトルではなくオリジナルなものを使いたいといった際にもこの手法は有効な方法である。

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※オリジナルなグラフィックをまずPhotoshopファイルで用意する


そのやり方だが「レイアウト」メニューの「レイヤーパネル」を選ぶ。これで「ショット」エリアの左に「タイトル」「フォアグランド」「ノーマル」「バックランド」そして「オーディオ」という5種類の文字通りレイヤーをコントロールする機能が追加表示される。なお初期値の表示にするには「ノーマル」をクリックすればよい。
さて手順が前後したがここでは前準備としてPhotoshopを使い背景を透明にしたエリアにグラフィックやテキストを入力し、Ustreamのショット画面にオーバーラップするデザインを作り、それを.psdフォーマットで保存しよう。
勿論その.psdフォーマットのファイルは「レイヤーパネル」の「フォアグランド」の「ショット」エリアにドロップして登録する。これで準備はOKだ。

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※オリジナル画像をショットにオーバーラップさせた例(上)と「レイヤーパネル」の表示部分(下)


続いて「ノーマル」の「ショット」エリアでグラフィックをオーバーラップさせるショットを選んでプレピューさせる。そして今度は「フォアグランド」に切り替えて先の .psdファイルをクリックし「ゴー」ボタンをクリックすればプレビュー画面に .pds で作ったグラフィックがオーバーラップされるはずだ。したがって途中でオーバーラップを消したいときには「レイヤーパネル」の「フォアグランド」の .psdファイルではなく「ブランクショット」を選択すればよい。

ただし.psdファイルをオーバーラップさせるのはこの方法だけではない。
例えば「ノーマル」の対象「ショット」をダブルクリックしてその「インスペクタ」画面を表示させ当該部分をクリックし右のエリアに表示する .psdファイルをクリックしても同様な効果となる。
その違いだが、こちらの方法でオーバーラップさせた .psdファイルは「インスペクタ」のプレビュー画面を直接マウスでドラッグすることで オーバーラップさせた.psdファイルの位置を変更できることだが前記の方法同様にサイズは変更できない。無論この方法で表示させた場合にそれを消すとき、前記の方法はとれず「インスペクタ」の表示をOFFにする必要がある。

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※ショットのインスペクタにオーバーラップさせたグラフィックをマウスドラッグで位置移動可能


なぜこうした別の方法があるのかは不明だが、「インスペクタ」ならびに「ショット」共にそれぞれひとつのショット、すなわちコンテンツしか選べないという制約があるがこの2つの方法を同時に取ることで少々煩雑ではあるものの2種類のオーバーラップを自在にコントロールすることもできるわけだから要は使い方次第と言うことになる。

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※2種類オーバーラップをさせた例


もう一例を考えてみよう。今度はオーディオの活用だ。
例えばウェブカメラによるショットを選択しているとき「レイヤーパネル」の「オーディオ」に登録したAIFFファイルを選べば映像を配信しながらBGMを流すことが出来る。無論消すときには「ブランクショット」を選ぶだけだ。
この使い方の妙は別途ウェブカメラの「ショット」の「インスペクタ」による「オーディオ」でウェブカメラや別途接続されているUSBマイクロフォンなどが選択されているなら、BGM付きカメラ映像を流しながらマイクロフォンからスピーチも同時に流すことができることだ。したがって映像を配信した直後はBGMを流しておき、マイクロフォンからスピーチをオーバーラップさせながらBGMを消していく…といった工夫も可能になる。

またこれらのレイヤー機能は「レイヤーパネル」だけでなく「レイアウト」メニューの「レイヤー視界」を選ぶとプレビューならびにライブ画面下にそれぞれ「レイヤー」アイコンが並びそれらをON・OFF(トグル)することで「レイヤーパネル」操作よりダイレクトにライブ中の切り替えが可能となる。

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※プレビュー&ライブ画面下に表示させた「レイヤー視界」アイコン。これを直接クリックして各レイヤーをON・OFF 可能


こうした要領で「ショット」エリアの「レイヤー」機能を組み合わせればまだまだ効果的な応用が可能になると思われる。
ユーザーの工夫次第でより複雑で高度な表現が可能なことこそ「Ustream Producer Pro」の醍醐味というものであろう。