Ustream による動画のリアルタイム配信をやってみようとあれこれとローカルで試しているがその課程で意を決して「Ustream Producer Pro」を購入した。それはこれまで使っていた「Ustream Producer」すなわち無料版とはかなり使い勝手の違うものだった。今回はその「Ustream Producer Pro」のタイトル入力編をお送りしよう…。

 

有料版(199ドル)「Ustream Producer Pro」の特徴はいろいろとあるが前回ご紹介した複数台のカメラを使える他、面白い機能のひとつに画面にタイトルをインサートできる機能がある。

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「Ustream Producer Pro」でショットにタイトルを入れた例


タイトル機能とされているから文字通り配信向けのタイトルを入力しておくことで視聴者にわかりやすく、かつそれっぽい映像となる(笑)。
最近のテレビ放送はウザイほどにテキスト表示する傾向にあるが、適切なそれは映像の理解を補助するものだとも思うので要は使い方だ。
さて「Ustream Producer Pro」による使い方も簡単で、「ショット」登録エリアからタイトルを入れたい「ショット」をダブルクリックして「インスペクタ」画面を開く。そして左に並んでいる機能のうち「タイトル」にチェックを入れかつその部位をクリックすると右側エリアに設定機能が表示する。

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※インスペクタのタイトル機能設定エリア


タイトル入力は3つのラインまで入力可能で、それぞれテキストを「左」「中央」「右」に位置させたり、フォント指定ならびにフォントカラーを設定可能だ。ただしこの部位をいたずらに変更し過ぎると大変見にくいものになる可能性もあるので注意が必要だろう。
さらにライン入力の下にはいくつかのビジュアルが表示されているはずだが、これがタイトル表示のビジュアルテンプレートである。
「表示一行」のテキスト部分をマウスプレスすれば分かるとおり、テンプレートは「ニュース」「ブレイン」「ファイナンシャル」などといったテーマ別に表示させたりは勿論、すべてを一覧表示させたりもできる。そして選ぶのはクリックするだけだ。

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※タイトルのテンプレートをクリックするだけで印象は大きく変わる


このテンプレートの選択はデザイン、サイズはもとよりディフォルトのままではフォントのサイズが違うわけで、場合によっては映像の多くを覆い隠してしまうようなものもあるので十分な確認が必要だと思う。さらにこの「タイトルは」各「ショット」に表示させ続けるだけでなく「インスペクタ」の「Effect」で透明度を変えたりクロップさせたり「モーション」で文字通り「ショット」を切り替えたときにアニメーションとして追従させることも可能になっている。

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※タイトルのモーション機能。ショットを切り替えた際にタイトルが指定通りに動く


さらに「Effect」機能では「タイトル」を画面の任意の位置に移動できる移動キーがあるので上下位置などを変更できるし、あまり知られていないようだがこの「インスペクタ」上に表示しているプレビュー映像の「タイトル」をマウスで直接ドラッグし微妙な位置合わせもできるようになっている。

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※タイトルのEffect機能には不透明度指定や位置、クロップなどが使える


さて、「Ustream Producer Pro」の各機能は本来なら数人のスタッフが分担して行う作業を1人でオペレーションできるように工夫されている。しかし実際にやってみると思い通りの放映はなかなか難しいものだが要は表現したい事を明確にした上で「Ustream Producer Pro」の機能に慣れるしかない…。
配信中に何かをやろうとしてメニューやインスペクタをあれこれと捜すようなことではスマートではないわけで Ustreamだから許せるというより、なるべくそうしたことのないようにと考えなければならない。
とはいえ私が準備しているようなケースは話し手ひとり、そして自身がすべてのオペレーションをするわけで話に集中するとショットの切り替えを忘れたりあらかじめ「こうしよう」と思っていたタイミングを逃してしまうことが多い。したがってオフィシャルなことをやろうとするにはやはり進行のレジュメの用意やリハーサルを行うといった本来そうあるべき下準備が必要だということになる。
無論私らは放送のプロではないしだからこそ枠にはまらない意外性のある見せ方ができるかも知れないが、プロたちが培ってきた「上手な見せ方」というものがあるとするならUstreamを使う我々もその一端を真似させていただき、見やすく分かりやすいものを目指すこともUstreamのひとつのあり方であるような気がする。

こう言うと「それは編集なしの面白さを損なう」という意見が出るだろう。しかし面白いか面白くないかは配信側が判断するものではなく視聴者側の問題である。確かに表意をついたいわゆる「ダダ漏れ」といわれるような配信はそれはそれで楽しいかも知れないが法的な意味を含めて様々な危険性も含んでいる。
そもそも私は「ダダ漏れ」という言葉が好きではない。もともとの意味、すなわち自分を映すという意味から個人発信の情報が大量に外部に流出するような意味に取られ、最近ではリアルタイム配信、ライブ配信を意味するようにと一人歩きをしてしまったようだ。
無論「ダダ漏れ」という言葉自体に問題があるわけではないがその言葉から受けるどこか「何でもあり」といったニュアンスが危険だと感じているだけだ。
例えばGoogleのストリートビューにあれだけ眉をしかめプライバシーの問題を声高にいう私たちが、Ustreamでそれと同じような行為をしても平気なのはやはりまずいではないか…。

Ustreamは凄いと思うし個人がこれだけ簡単にそして容易に映像の配信が可能になった時代に自分がいることを感謝しているが、そもそも誰でもが発信できることは、何でもやって良いということではない。少なくとも映像対象の権利を守り、視聴者たちを不快にするようなことのないように考えていく必要がある。
例えばUstreamがある種の隠し撮りや肖像権、人格権を侵害するような方向に使われないようにしないとこの素晴らしいテクノロジーがもう一歩進化する妨げになってしまうのではないかと感じているこの頃である…。