
Twitterを始めてみたが何故に多くの人たちがこの140文字でのやり取りに夢中になるのか…といったあれこれが分かる気がしてきた。いわゆるパソコン通信といわれた時代にウソみたいだが300bpsのアナログモデムで海外をはじめ様々なサービスへアクセスした私だが、技術は格段に進歩しても人と人とがつながりを求める真理には変わりがないと感じている。でもTwitter…どこから始めたらよいかという人も多々いるのも現実のようだ。
「パソコン通信」という言葉はすでに死語だろうがその時代から様々な情報通信を体験してきた一人として現在のインフラがどれほど優れたものか、あるいはそのサービスがいかに整備され良いものになっているかにまずは驚かされるし感謝せざるを得ない。
以前「パソコン通信黎明期の通信費用事情」という項で一昔前のネットワーク事情をご紹介したが、インターネットという代物が私たちの前にはなかった時代とは言え、四半世紀前の私たちは好んで足を踏み入れたその世界に大きな犠牲を強いられながら最新の情報にアクセスしていたのである。
無論現状のサービスも理想という旗の前にはまだまだ改善して欲しい部分も多いが速度といい料金といいこの数年で大きく進歩したことは確かだ。
ともかく一般のパソコンユーザーがある意味で気楽に参加できるようになったパソコン通信としては1987年4月15日から正式運用が始まった現@niftyの前身であるNifty-Serveが最初だろうか…。
幸い私はNifty-Serve運用開始時点からFMACCGというマックによるコンピュータグラフィックスに関わるフォーラムのシステムオペレータを任されたことでもあり、どのような方がどのような心境でフォーラムにアクセスされるのかを毎日の運営管理時に興味を持って眺めていた。
現在と比較すれば情報量もまだまだ少ない時代ではあったとはいえ、そしてこれまた現在と比較すればかなりローカルだったとはいえネット上での “つぶやき” が見知らぬ人と人とをつなぎ、それが実際の交遊にまでつながる好例をそこに見いだすことができた。
FMACCGが閉鎖となることを発表したとき、ある方は「初めてのパソコン通信、初めての書き込み発言、初めてもらったレス、初めてのアップロード、初めてのチャット、初めてのオフライン参加、みんなFMACCGで体験しました。なによりたくさんの素敵な人達に出会えた事を感謝します。バーチャルな空間であるはずなのに、とてもぬくもりを感じる空間でした。」と言ってくださった…。
事実パソコン通信によるオンラインの交流はいつしかオフラインの交流につながり、自分の仕事や人生の進路に大きな影響を与え、友人が出来、新たな会社を生み、カップルまで誕生した。
いまTwitterに夢中になっている人たちを「皆そんなにもつながりたいのか、寂しいのか…」と言い切る人たちもいるようだが、それは違う。
逆に毎日厳しい世界に身を置き、自身の好みでは選択できない人たちと神経を張り詰めながら対峙している人たちがまたまたバーチャルとは言え世界中の人たちと交流を持とうとするそのパワーは尊いし凄いと思うのだ。
そしてその世界はどんな話題をつぶやくのであれ、それにどのようなフォローがあるなしにせよ主役は常に自分自身である。
しかし人に何かを教えられ、教えるといったことも含めて自身から何かを語りかけなければ何にも始まらない世界なのだ。だから68億人ともいう世界中の人たちのなかから数人でも志や意見が合う人たちを見つけられたときの喜びはTwitterであってもパソコン通信であっても変わらない。
決して感傷的なもの言いのつもりはないが、私たちがこの世に生を受け今この場所にいること自体、ある意味で奇跡だと思う。
その奇跡というべき命と命が手段は何であれ。出会う機会を得ることができるのは決して悪いことではないし無駄なことではないと思う。
一国の首相がTwitterなどやっている場合ではないという意見もあるし、毎日くだらない “つぶやき” が山のように溜まったところで何にもならないという否定的な意見もあるが、無駄になるのかあるいは生きた形になるのかは皆私たちの意思次第なのだと思う。
人と人が出会い、人と人が向き合い、お互い真摯に語り合うその未来が悪い方向に向かうはずはないと信じたい。
だから、Twitterがどうのこうの…と御託を並べているより、まずはそこに飛び込んでみることが重要なのではないか。
さて、遅ればせながら本題だが常に新しい事に手を染めるのはなかなか厄介なことではある。
「ツィート」「リツィート」「フォロー」と言われても馴染みがない人には分からないし、何とかアカウントの登録をしオンラインのヘルプページなどを見てもイマイチよく分からないという人も多いに違いない。どんなものでも現在進行形で使っている人には当たり前のことでもこれから始めようとする人達にとっては分からないことが多いというより、自分が何を知らないのかも分からないのだ(笑)。
勿論私自身Twitterというものの隅から隅まで知り得たわけではないが、やり始めれば凝り性なので早速関連の書籍を数冊購入してみた。
まあまあ…人気というか注目を浴びているTwitterだけにさまざまな入門書から活用にいたるまでの本が出版されている。
先日も私がそうした類の本を読みあさっていることを知った友人が「なにかこれといった入門書を一冊教えろ」と言ってきた。初心者だけにいくつかの入門書を書店で眺めてもどれが良いのかもわからないという(笑)。まあ最初はそんなものだし第一、本そのものも出来が悪いものは読者を余計に混乱させる。
友人の求めに従って私が勧めた一冊は毎日コミュニケーションズ刊「140文字でわかるツイッター入門」(篠田ヒロシ著)である。
※毎日コミュニケーションズ刊「140文字でわかるツイッター入門」(篠田ヒロシ著)表紙
いくらTwitterが分からないといっても今更パソコンの基礎を知らないでTwitterを始めようとする人は少ないはずだし、多少の試行錯誤をすればある程度までは見通せるユーザーがほとんどに違いない。だから個人的な感想だがこの種の入門書はいかに入門者が知りたいことを引きやすくそして分かりやすく説明しているかが重要なポイントだと考える。
そうした観点から見ると「140文字でわかるツイッター入門」はその帯に「いちばんやさしい入門書」とあるとおり、目次からそして索引からやりたいことや知りたい用語の意味を調べることができる。それもTwitterにちなみ、すべての解説は140文字以内で記述されているという簡素さが良いし解説部の活字も大きめで大変見やすい上に一般的にTwitterを使う上で基本はほとんどサポートされている。また書籍として安価、そして薄くて小形なので常に手元に置いておくことも可能であろう。
逆に奥深い部分に至るまで解説している本も多々あるがこの種の書籍として必須の索引もない本もあり個人的には使いにくくお勧め出来ない。
それから友人にも言ったし私自身も心していることだが、極々基本はこうした書籍で学べるにしても生きた使い方、活用はアクティブな方のつぶやきを参考すると良い。
失礼ながら自身のタイムライン上、邪魔なほど書き込みが続く人なのに一方は好ましく思え、一方は読み飛ばす…という差がどこから生じるのかを肌で感じるのも重要なことだという気がする(笑)。
Twitterに寄せる思いはそれこそ人それぞれだろうが、パソコン通信の時代であろうとTwitterであろうと他人に嫌な気持ちを起こさせない気遣いは不可欠だ。それからパソコン通信時代のほとんどは匿名だったがTwitterはできるだけ本名で参加することをお勧めしたい。自身の世界をより広げるために…。