
販売開始したばかりの初代iSightが届いたのは2003年8月のことだった。それ以来iChatなどはこのiSgihtを使い続けてきたがさすがにいろいろと不満も生じてきたので今般 Mac用ハイエンドウェブカメラを謳う「QuickCam Vision Pro for Mac」を購入してみた。
すでに6年もの間使い続けてきたのだから私も中々辛抱強い…(笑)。というより正直当初は思ったより活用する機会もなくCinema Displayの上にお飾りとなっていた時期も長かった…。
しかしここにきてiChatによるビデオ会議はもとよりSkypeを使ったビデオチャットの頻度もまずまずとなってきたし Delicious Library といったアプリケーションで利用する機会も多くなった。
※6年間使ってきた初代iSightとサードパーテイー製のリング型照明
そうしてみると初代iSightにはさすがに不満も出てくる。そのひとつがiSight装着の問題である。
ちなみに私のメインマシン環境はMac Pro (Early 2008)と30インチApple Cinema HD Displayだが、30インチApple Cinema HD Displayはご承知のようにiMacのようなiSightカメラが内蔵されていなため、ビジオチャットを実現するには外付けiSightなどが必要となってくる。したがって本来ならその30インチApple Cinema HD Displayのアルミフレーム上部に取り付けておきたいが、残念なことにそのためのアダプタがない。
仕方がないので以前米国から取り寄せたiSight用スタンドを使ってきたがビデオ会議のときその多くはディスプレイを操作あるいは見ながら会話をするわけで、視線が合わず使いづらい思いをしていた。
2つにはやはりその画質である。これまでビデオチャットなどのやり取りに画質云々をシビアに求められることはなかったから640×480、31万画素相当のオートフォーカスCCDで不満は出なかった。
無論そのスペックはiSight登場当時のインターネットのインフラやマシン能力にいたずらに負荷がかかっては元も子もないからでもある。
私自身のネットワーク環境を振り返って見るとISDNを経て2004年9月まではADSLであり、そのスピードは最大12Mbpsでしかなかった。
それが2004月9月にADSLモアIIIとなり、下り最大47Mbps、上り最大5Mbpsというベストエフォートタイプのサービスが使えるようになった。
そして2007年1月からは現在のBフレッツ、すなわち光ケーブルが引かれたが念のため現在の通信速度を測って見ても下り約40Mbps、上り約70Mbps以上の実数値なのだから立派なものである。
それにビデオ会議はお互い単に相手の顔を見ながら会話をしているだけでは終わらないのが現実なのだ。あらかじめデジタル化した資料…ファイルを準備している場合は送り会うことができるものの、手元にある文書や試作品あるいは別のマシンで再生させた動画などを参考として相手に見せたい場合も多々生じるのである。
こうした場合は当然その画質がネックになる場合も出てくる…。資料をカメラに近づけてもその文字やディテールが判別できなければなんにもならない。
ということでさすがに他の周辺機器との整合性も悪く何とかしたいと考えていた。本来ならiSightの新型が登場してもよさそうなものだが、新製品のiMacは勿論MacBookシリーズすべてにiSightカメラが内蔵されることになり、単体でこの種の新しいカメラがAppleから登場することは望めないのでは…とも諦めていた。
そんなあれこれを考えていたときVintage Computer社のウェブページにLogitech社のハイエンドウェブカメラ「QuickCam Vision Pro for Mac」のメーカー整備品があるのを見つけて注文してみた…。
※Logitech社のハイエンドウェブカメラ「QuickCam Vision Pro for Mac」
無論新品も販売されているが価格の問題も含め、この種の製品ならパッケージなども不要だしマニュアルもいらないからと安い方を選んだ(笑)。
さてこの「QuickCam Vision Pro for Mac」はその名の通りMacintosh版を謳った製品だがスペック的には販売先行していたWindows版である「Webcam Pro 9000」と同等品のようだ。
製品のカラーがブラックなのはアルミで統一した現在のアップル製品には少々そぐわない感じがするかも…と思っていたがスマートな設置ができるので違和感はない。
※「QuickCam Vision Pro for Mac」を30インチApple Cinema HD Displayの上部フレームに置いた例
特徴としては200万画素センサー、オートフォーカス、960 x 720 HD動画キャプチャ、iChat や Skypeでは640 x 480 at 30fptsのビデオチャットをサポート する。そしてカール・ツァイス製レンズを採用していることだ。無論iSight 互換 UVC対応である。
求められる利用環境は、Mac OS X 10.4.11以降でUSB 2.0搭載機種(USB 1.1には対応しない)G4 800MHz 以上となっている。
Macintoshとの接続はFireWireではなくUSB 2.0 (USB1.1は不可)のため、例えばiChatではiSightと「QuickCam Vision Pro for Mac」を切り替えて使うこともできる。
またiSightカメラ内蔵の機種では場合によってカメラアングルの調整をしたいケースもあるが、そうした場合にも利用可能という。
※iChatの使用例だが、カメラをiSightとLogitech Cameraを切り替えて使用可能
本体は横に伸びたデザインで正面から見ると左にレンズ部が、そして右端はマイクロフォンとなっている。そして中央部のロゴ位置は明るさをアクティブに感知して画質を調整するセンサーだ。
なお本体には一体型ユニバーサルクリップが付いており、机上ではスタンドのように立てることも可能だし、30インチApple Cinema HD Displayなどのフレーム上部にも挟み込むようにして設置も容易となっている。
問題の画質だが、これまで使ってきたiSightと比較すると笑ってしまうほどの大きな差がある。無論31万画素と200万画素では当然なのだが、同じ環境下で両者の画質を比較すると暗めの場合から照明が当たっている場合のどちらでも「QuickCam Vision Pro for Mac」はベストの画質を得られる。
※iChatを使い同一環境下でカメラを同じ位置においた画質比較。勿論「QuickCam Vision Pro for Mac」が上でiSightは下だが差は歴然だ。ただし「QuickCam Vision Pro for Mac」はiSightと比べるとかなり広角である
また「QuickCam Vision Pro for Mac」はiSightカメラと比較するとその描写はかなり広角であり、この点はウェブカメラとして余分な周囲まで映し込んでしまいかねないので注意を要するかも知れない。
次回はもう少し実際の活用の場を考えながら「QuickCam Vision Pro for Mac」の利点を考察していきたい。