
エンターテインメントというか、面白いアプリケーション利用のプラットホームはMacintoshからiPhoneへと移ってしまった…。iPhone向けのアプリケーションは益々意外で面白いものが登場しているが最近の中での逸品は1枚の顔写真が動き喋るという「PhotoSpeak」だ。こうした最新アプリを見ているとiPhoneユーザーである喜びはひとしおである。
iPhone 3Gユーザーで良かった…と思うシーンは多々あるが、日常のメール確認や携帯電話としてあるいはGPSの活用等々はすでに当たり前のように使っている。しかしその同じiPhone 3Gがアプリケーションひとつで全く新しい世界を体現できるのだからこれまた素敵である。
そうしたアプリは単なるゲームに留まらず、iPhone 3Gのネットワーク機能、カメラ機能などを駆使したユニークでかつ最新技術をサポートした目新しさを体験できるのだから愉快ではないか…。
今回ご紹介する「PhotoSpeak」は一種のカメラ関連アプリといってもよいかも知れないが、よい意味で予想を遙かに超えた素晴らしいものだった。
「PhotoSpeak」はその場で撮影した顔写真あるいはiPhoneに保存されている顔写真1枚を瞬きし、顔の角度を変え、口を開きスピーチするといったいわゆる3D的動画に変換するツールなのである。
その性格上、顔写真は正面から撮影したものが好ましいしメガネはない方がよいという。しかしたった1枚の写真があたかも生きているかのような仕草をする驚きは別格のものである。
※「PhotoSpeak」のスタートアップ画面
基本的な使い方もいたって簡単だ。
まずWi-FIでネットワークに接続されている環境が必要だが、アプリケーションを起動しカメラアイコンをタップすると「カメラ」と「写真アルバム」を選ぶメニューが表示する。
※ソースを「カメラ」で撮影する、あるいは「写真アルバム」から選ぶかを選択
「カメラ」を選択した場合は通常通りカメラのアプリが起動して撮影モードになる。また「写真アルバム」を選択した場合はiPhone内の写真アルバムから任意の1枚を選ぶことになる。
※今回はPoserで女性の顔をレンダリングしたものを使ってみた。この1枚の映像がどのように変わるか…
いずれにしても写真は明瞭なものでフレーム内に納まる範囲の顔写真、それも正面からが望ましい。もし斜めから撮影した写真を使うと動作させた場合に顔の形状などが不自然に歪むことになる。
写真を選ぶと後は自動的に写真データがメーカーのサーバーに転送処理され、後にiPhoneにダウンロードされる。この間状況にもよるが私の場合は十数秒待ちといったところか…。
取り急ぎいくつかのテストを行い、どのような写真が一番自然に処理されるかを検証後に3Dフィギュアツール「Poser 7」で女性の顔をレンダリングしたものを使ってみた。
無論正面からの映像である。
その結果は大げさでなく驚くほど自然な表情を持つ生き生きした女性が出来上がる…。
※ネットワーク経由でサーバーに送られ処理されたデータはiPhoneにダウンロードされる
まばたきし、眉毛を上げ、顔を上下左右に動かし、目を見開く…といったランダムな動作はこれが1枚の写真からできたものとは信じがたいほどだ。
またiPhoneの画面を指でなぞると指の方向に視線と顔を動かすし、ダブルタップでメガネをかけるモードもある。
さらに当該動画の人物を喋らすこともできる。
取り急ぎテストとして使った3Dは女性だったので「PhotoSpeak」のデモ用データとして用意されていた女性のスピーチ(英語)をそのままアサインしてみたが、ユーザーが録音ボタンを使って声を録音することも可能なのだ。
実際の操作は以下の動画を参照いただきたい。
※1枚の写真が生き生きと動作するのは感動ものである!
この「PhotoSpeak」はモーションポートレートというテクノロジーを応用しているというが、このレベルでは大変よくできており、写真だけでなくイラストでも応用が可能だが、念のため愛犬の正面からの顔を使ってみたら認識してくれなかった(笑)。その他スティーブ・ジョブズの縫いぐるみなども試してみたがメガネがあるからだろうか、顔として認識できなかった。
したがって肖像権を侵害しない個人的な利用範囲なら例えば好きなスターの写真やアニメキャラを使ってみるのも楽しい。例えばモナ・リザを動かしてみると絵よりもずっと色っぽいことが分かる(笑)。
無論実在の人物の場合は本人の声を録音することでリアリティが増すわけでマリリン・モンローやチャールズ・チャップリンなどがiPhone内に蘇るわけだが「PhotoSpeak」を使ったアイデアはもっと多々あるはずだ。
私自身思いついたので早速やってみたが、例えば亡くなった両親の写真を使えばあたかも写真に魂が宿ったようになるし、自分の子供時代の写真を使うのも面白い。何故なら私などの年代は写真はあっても動画はなかったからだ。
まだいくつかバグらしき部分や改良して欲しい点も多々あるものの「PhotoSpeak」はiPhoneユーザーで良かった…と思わせるアプリケーションのひとつに違いない。