7年間も待ったことになるMac OS X版「TypeStyler」を検証しているが、今回から何回かに分けてその基本機能ならびに見るべき機能の概要をお伝えしたい。「TypeStyler」はタイプフェイスとシェイプを合わせて魅力的なロゴや印刷物をデザインするツールだが、この新しいバージョンは多機能ゆえに些かそのひとつひとつの機能を明確に認識するには時間がかかるように思えるからだ。

 

今回はまず「TypeStyler」を使う上で基本中の基本となるフォント…テキストの扱いについてご紹介する。
Mac OS X版「TypeStyler」(以後 TypeStyler X と記す)でテキスト入力する基本はツールパレットの「A」をクリックし、メインウィンドウ内でマウスクリックすることでテキスト入力モードに入る。

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※「TypeStyler X」のテキスト入力モード


その際にはその時点で選択されているフォントが使われるが無論後でいかようにも変更可能だ。
文字列は前記のテキスト入力モード時に一般的なワープロ的な使い方で文章入力が可能だが、例えば上部にあるカスタムバーより「characters」で文字パレットを表示させ、そこから任意の一文字をドラッグ&ドロップでテキスト入力エリアに入力もできる。

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※「TypeStyler X」のカスタムバー(上)と文字パレット(下)


そして「Typesetting」ウィンドウを開けば入力した文字列に対してスペース指定、各種レイアウト指定、LIgatures…すなわち合字や抱き字といった高度な指定をも可能になっている。

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※合字や抱き字なども表現可能な「Typesetting」ウィンドウ


任意のフォントを選ぶにはカスタムバー一覧のうち、「Font」をクリックすれば馴染みのフォントウィンドウが表示される。このフォントウィンドウでアルファベットは勿論だがシステムにインストールされている日本語フォントも利用できる。そして同じくカスタムバーの「Color」から自由なフォントカラーを選択できるわけだ。

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※お馴染みのフォントウィンドウ。勿論日本語の利用も可能だ


また「TypeStyler X」上に入力されるテキストはその際、通常フォントサイズやウィンドウ内の位置は関係ない。なぜなら入力後マウスドラッグで自由に対横比を含むサイズ変更が可能だし、その位置も移動ができるだからだ。さらにフォントは形状的にもそしてビジュアル的にも大きな自由度を持っている。
まずカスタムバーの「Style」を選択し、あらかじめ登録されているスタイルをクリックするだけで多くのバリエーションが得られるし、特定のスタイルをさらにカスタマイズすることもできる。

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※フォントの「Style」も多くのテンプレートを選ぶだけだ。勿論より詳細な指定も可能


さらにフォントデザインは「Workshop」ツールによる「Style Workshop」ウィンドウで劇的な効果を生むことが出来る。

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※フォントデザインを多彩にする「Style Workshop」ウィンドウ


ある意味、この「Style Workshop」ウィンドウを制する者は「TypeStyler X」を制する…といって良いほどその「Main」「Shadow」そして「Effects」のタブはフォントを始め後述するシェイプなどを思い通りのイメージにする「TypeStyler X」の核になる機能といえる。
ここでは対象のフォントやシェイプの色合いだけでなくイメージを貼り込んだり、「shader」機能による艶やかで立体感のあるイメージにしたり、影の付け方やカラー、方向あるいは強さといった微妙な表現を可能にする。それらの機能は最初使いこなすには難しいと感じるほど相互に関係し合う強力で繊細な設定が可能だが実際に操作してみればその効果と使い方の妙は一目瞭然に違いない。

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※「Style Workshop」によるテキストエフェクト例


続いて「Distortions」は入力した文字列にさまざまな “ねじれ” や “ゆがみ” の効果を簡単に与えることが出来る。
基本的には用意されているメニューからイメージに合う効果を選択するだけだが、効果は「Distortion」メニューの各オプションやツールパレットにあるベジエコントロールのツールで思い通りに調整できるようになっている。

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※「Distortions」メニュー(上)とその効果例(下)


それから「Opacity」すなわち不透明度の調整も面白いインターフェースになっている。
カスタムバーより「Opacity」アイコンをクリックするとビジュアルに不透明度を設定するツールが表示する。
その使い方だが、メインウィンドウ上の不透明度を調節したい対象を選択後、この「Opacity」ウィンドウ上を左右にマウスドラッグすることで0から100%まで無段階に設定ができる。

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※不透明度を指定する「Opacity」ウィンドウ


まだまだ「TypeStyler X」には豊富で魅力的な機能が備わっている。
例えばツールパレットの「The Body Text Tool」は面白い。アイコンを長押しすると45種類のParagraph…すなわち特殊な段落設定が即使えるメニューが表示される。

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※「The Body Text Tool」メニュー


任意のものを選択しそのままメインウィンドウ上でマウスドラッグするとその図形が表示されその大きさに合わせた内側のエリアに自動的に段落設定しながらテキスト入力が可能になる。勿論こうした設定をより詳細にコントロールしようとするなら前記した「Typesetting」ウィンドウを使えばよい。

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※「The Body Text Tool」の使用例


最後に「Glyph」すなわち “絵文字” についてご紹介しよう。
「TypeStyler X」ではカスタムバーの「Glyphs Tool」をクリックすることで漢字などを含むひとつひとつの文字フォントを絵文字として扱うことが出来る。それらは単純に記号やデザインの一環として使うだけでなくツールバーの「Direct Selection Tool」などを駆使し、例えば記号のデザインを変えたり、漢字の偏と旁を分解して構成し直す…といったことまで可能になる。

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※「Direct Selection Tool」メニュー(上)。これら絵文字やフォントを編集・加工することもできる。下はその一例


その他にも大文字使用、行末ぞろえ、ベースラインオフセット、行末と行頭にまたがるテキストをハイフンでつなぐ等々、そこいらのワードプロセッサ顔負けの機能を有している。無論これらはすべて文章を書くというためでなく自由度の高いデザインを実現するためのものだ。

こうしたテキストやフォント関連だけについてご紹介をしたが、まだまだ紹介できていない部分が多いはずだ。
「TypeStyler X」は単純なフォントデザインツールではないことを知っていただければ幸いである。
なお次回はパネルとか図形利用について報告したいと考えている。

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