すでにご紹介したLisa関連本「Apple Lisa : A User-Friendly Handbook」と一緒に入手した1990年刊「Macintosh Repair & Upgrade Secrets」は今更ながら興味深い書籍である。なぜなら本書はタイトルの通りMacintoshシリーズのハードウェアを修理・アップグレードするための秘訣を詳細に解説している珍しい一冊だからである。

 

本誌の対象となっているマシンはMacintosh 128K, 512K, Plusは勿論だが、Macintosh SEやLisaすなわちMacintosh XLとレパートリが広い。そして本体ばかりでなくディスク・ドライブ、キーボードやマウスに至るまでその修理やメンテナンスに関しての詳しい解説がなされているという今更ながら貴重な一冊なのだ。
そして修理やメンテナンスだけでなく例えばMacintosh 128Kを512Kにアップグレードするといった方法にも触れている。
何よりもマシン内部に触れる場合に重要な安全面の話やハンダごて、テスターの使い方にいたるまで豊富な図解と写真を使って懇切丁寧な解説がされているのは興味深い…。

MacRepairUpgradeBook

MacRepairUpgradeBook02

※1990年刊「Macintosh Repair & Upgrade Secrets」表紙(上)とその内容一例(下)


またモニター回りのテストのために「Test Pattern Generator」というアプリケーションが3.5インチフロッピーディスクとして付属している。
これは付属のアプリケーションを起動して段階的にモニターパターンを合わせながら理想的な表示となるよう本体の調整ができるように工夫されている。さらに “Test Voice One” という機能もあり、100サイクルから10,000 サイクルまでの音を発しスピーカーの機能確認もできる。

MacRepairUpgradeBook03

※本書にはモニター表示の調整をサポートする「Test Pattern Generator」というディスクが付属している


とはいえ私は今更ながら本格的なトラブルを抱えたオールドMacをハンダごてとテスターを駆使して修理しようと考えているわけではないしその知識もない…。
特にアナログ回路は高圧がかかっていることでもあり、きちんとした技術と知識を持っていないと場合によっては命にも関わるので誰にでもお勧めできることではないが、モニター表示の微調整やキーボードあるいはマウスそしてディスク・ドライブといった項ではこうしたオールドMacを愛するユーザーには実用的な一冊だ。そして実際に詳細な修理を行うことはともかく、明らかに電源がいかれたとなればマシンのハードウェア構成さえしっかりと分かっていればパーツを取り替えるくらいなことはできるはずだ。

特に毎日起動させているLisa 2/10は現在の所幸いにしてトラブルに遭遇してはいないものの、ビデオ表示位置などに多少の不安が出ている。したがって折を見て本書の解説の通りに調整をしてみようと思っている。
またLisaのハードウェア回りはユニット化されているので理窟さえ分かっていれば新しい部品と取り替えることも意外と容易なのだ。
というわけで私は本書を主に “CHAPTER 13/ Lisa/Macintosh XL Repair Secrets” の項を参考にしたいがために手に入れたが、初期型Macintoshに関わる修理・改造・アップグレードするための写真や図が豊富な本書は私にとっては大変心強い一冊なのである。