
帝国データバンクによればあの九十九電機が10月30日、民事再生法適用を申請したとのこと。Apple IIや最初期のMacintoshが登場した頃には随分と秋葉原のお店に通ったお気に入りのショップだっただけに残念なだけでなく複雑な気持ちである…。なお負債総額は110億円とのこと。
九十九電機の創業は1947年というから、私より1歳年上である。一時期は秋葉原だけでも数店の店舗を展開し、大阪や札幌、名古屋にも進出して一世を風靡したパソコンならびに通信機器販売の専門店であり、最近ではロボットの取扱でも注目を浴びていた。
1977年にはいち早くアップル製パソコンの販売をスタートしている。
そういえばこの数年、九十九電機に足を向けていないが、アップル製品を積極的に取り扱っていた頃には大変魅力的なショップであった。
一番の強みはCさんという博識な店員さんがいらしたことだ。そして人間的魅力にも惹かれて私はESDラボラトリと共に一番多く通ったショップだったし当時の部下がMacintosh Plusが欲しいと言い出したときにも迷わず九十九電機へ連れて行った。
Apple製品だけでなくNEC PC-9801やPC-100などなど、私が手にしたパーソナルコンピュターのほとんどはその九十九電機で手に入れたものだった。
ショップに顔を出せば何らかの新しい情報を聞かせてもらえたし、私の方もMacworld Expoで得た情報などをお話しするという時期が続いた。そして一般客には教えないのだが…と言いつつも携帯電話の番号を教えてくれたことなどを思い出す。
その後、秋葉原という街自体に魅力がなくなってしまっただけでなく、Cさんが別の場所へ移ってしまったこと、そしてアップル製品の取扱が消極的になるなどしたため自然にショップを訪れることもなくなってしまった。
最近思うのだが、パーソナルコンピュータの黎明期に関するさまざまなデータはインターネット上に存在する。ハードウェアやソフトウェアに関する情報も完全ではないものの実物を知らなくてもその概要を知り得ることはできようが、秋葉原のパソコンショップが一番輝いていた1990年代前後のショップの様子などを若い方々に見せたいと思ってもその雰囲気を伝えることは難しい。
単なるノスタルジーではないつもりだが、パソコンだけでなく電化製品全般があんなにも光輝いていた時代のパワーをもう一度取り戻したいものだと思う。
九十九電機も可能であるなら是非再建を目指していただきたいものだ。