
この一年、昔に捨てたり人に譲ったりしたオールドマックのいくつかを買い集めるはめになっている。それは必要があるからで、コレクションを考えたわけではない…。ともかくそのひとつの手段としてヤフーオークションを利用することがあるが、この世界は魅力と危険がいっぱいの宝の山だ。
オークションのほとんどはヤフーオークションを利用している。これまですでに多くの取引を経験し慣れてはきたものの、それでも毎回細心の注意を必要とする神経を使う行為でもある。
なぜオークションなのか…。それは他のアイテムはともかく、オールドマックや関連周辺機器を一般市場で探すのが年々難しくなってきたことが挙げられる。勿論オールドマック製品を販売しているお店もあるものの、本当の意味でレアなものはなかなか市場に出なくなってきた。
オークションを定期的に見ていると、時には本当の意味で掘り出し物に出会うこともあるし、市販で購入する価格より随分と安い価格で入手できそうなものもある。いわゆるオークションでもなければ出会えないアイテムもあれば、オークションならではの安価な価格で手に入れることができるチャンスに出会うこともあるわけだ。
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ただしそのオークションは決してバラ色だけの世界ではない。幸い私は多くの取引の中で決定的なトラブルに出会ったことはないが、嫌な思いをしたことは何度もある。一番の問題は相手がどのような人なのかが評価でしか判断できないこと、そしてなによりも当該の品物が果たしてこちらが考えている品質のものかどうかは正直手元に届くまで分からない…。
これがショップで購入する場合には、動作すべきものが動作しなければ返品返金することができるだろう…。しかしオークション相手…特に古いアイテムは何の拍子で壊れるかが分からないため、「ノークレーム、ノーリターン」を条件にしていることも多い。したがって最悪は動作しないものをわざわざ購入するはめになる可能性もあるわけだ。
さすがに支払を済ませたが荷物を送ってこない…といったケースは少ないだろうが、発送側は発送時に動作したと主張するものの、到着したものが動かない可能性もある。しかし初期動作を保証しない取引でかつ「ノークレーム、ノーリターン」を承知で落札したなら、それはそれで仕方がないと考えるしかない。まあオークションはそんなこともあると割り切って利用しないと精神衛生上よくない(笑)。
オークションの醍醐味は、繰り返すが通常では入手できないものが出品されるケースがあること。そしてそれらを場合によっては破格で入手できる場合もあり得るということだ。ただしいつもそうだとは限らない。
オークションに出品されたアイテムを入札し落札するまでの心理状態は大げさになるが特別なものだ。だからよほどに平常心で事にあたらないと一時の勢いとか雰囲気に飲まれて必要以上の高値で落札してしまうこともあり得る…。
私自身が最近であった実例をひとつご紹介しよう。
Macintosh 128K用のキーボード、すなわちテンキーが付いていない最初期のキーボードが必要となった。ただしMacintosh 128K本体はすでに確保してあるのでキーボードだけ入手したいと考えていた…。
そのキーボードだけがある日オークションに出品されたのである。開始価格が確か1,000円だった…。まあ、1,000円で落札できるとは思っていなかったから5,000円とか6,000程度なら入札してみようと考えていたが、オークション終了間際になって強力なライバルが出現し(笑)、あっという間に最高入札額は10,000円を超えたのである。
それを欲しいと思う心理は申し上げるまでもなく「今後の出品チャンスは期待できないかも…」「したがって少々高額でも入札すべき」という気持ちが入ってくる。それに時間的な制約もあり、オークション終了時間が迫ってくると気持ちも焦って欲しいアイテムであるほど冷静な判断が出来なくなってくる。
思わずその時の勢いで12,000円 ! といった入札額の戦いに参入したくなるわけだ。勢いが付くと「6,000円も12,000円も大した差ではない」といっためちゃくちゃな気持ちになってくるが(笑)、反面冷静に物事を考えようというブレーキもかかってくる。
このときは幸い、私の常識的頭脳の力が強かった(笑)。ふと我に返り「オークション終了まであと10分あるし、もしかしたら旧知のVintage Computer社で販売している可能性があるかも…」と閃いた。
Vintage Computerのブログは毎々楽しみにしているが、ショップのページは品数も多いから現在どのようなアイテムが販売されているかを常に把握しているわけではない。
早速確認してみると思わず笑みがこぼれた…。なんと思い通りの128K用ショートキーボード(中古品)が単独で販売されていたのである。そして価格は8,800円だった。
無論送料や私自身が選んだ支払い方法である代引き手数料を加えると10,000円は超えるが、同じ中古品だとしてもVintage Computer社ならその品質保証や万一運搬時に壊れた場合なども信頼してお任せできる安心感がある。
ということで急遽Vintage Computer社へのオーダーを済ませ、オークションへの入札は深みにはまることなく中止することにした。
さて、その辺の経緯をよくリサーチしたのだろうか、数日後に同じキーボードが何と20,000円という強気な開始価格で出品があった(笑)。
一般的な商品の購入もよくよく調べればその価格にかなりの差がある。ましてやオークションはその時その時で様々な事情を持つ人たちが入り交じり、作戦を練りながらいかにしたら安く落札できるかの心理作戦を繰り広げる特別の場所でもある。だから平常心で事にあたらないと不要なものを買ってしまったり、決して安くない品物を落札してしまうこともあり得るのだ。
やはりどのような場合においても情報の収集が大切なことをあらためて知らされた…。
もしオークションの場で出会ったら、是非お手柔らかにお願いしたい(笑)。