
最近Vueコンテンツのダウンロード販売サイト「Cornucopia3D」に低解像度の人物キャラクタおよび “Motions”と呼ばれるアニメーション用モーションファイルが登場している。早速そのいくつかを手に入れて試してみた。
ひと頃と比べて最近はマシンスピードの向上や優秀な3Dソフトウェアの登場により3Dアニメーションは飛躍的にリアルに、そして安易に実現できるようになった。しかしそうした環境下でもなかなか困難なのは人物のアニメーション化である。
一般的に困難なものとして人の動きを自然な形で表現することが挙げられる。ボールを投げるとか携帯電話を使いながら歩行するといった日常よくある動作ほどリアルに表現するのは優しいことではない。さらにそうした人物が一人ならまだしも、街中やオフィスなどのシーンがあるとすれば、それらのキャラクタは静止しているはずはなく、歩いたり走ったり会話しているのが自然な姿だろう。したがってそのようななシーンを考えると頭が痛くなる(笑)。
また背景がリアルであれば当然のことながら全体のポリゴン数も膨大になり、最速のパソコンであってもそのレンダリングには相応の時間もかかる…。
さて今回の主役のVue 6 Infiniteだが、大変使いやすいアニメーション機能が搭載されており、雲が移動し木々が風にそよぎ、視点移動でき、飛行物体がビル群を飛び交う…といったアニメーションを手軽に実行できる。しかしVueによるアニメーションで苦手なものがあるとすれば「人物キャラクタのアニメーション」であろう。したがって一般的に人物の動作は別途Poserなどで作成し、そのキャラクタとアニメーションデータをVueに取り込むといった使い方がなされる。もともとVueは3D景観ソフトであり、人物の動きを細かく制御しアニメーション化する機能は持っていないからだ。
ところで最近Vueコンテンツのダウンロード販売サイト「Cornucopia3D」には2,000ポリゴンほどの低解像度人物キャラクタが沢山登場している。
※Vueコンテンツのダウンロード販売サイト「Cornucopia3D」
これらはズームアップには耐えられないものの、街並みを行き来する多彩な人物群を手軽に実現するには最適なオブジェクトたちである。しかしこれらのキャラクタは単に静止画のためだけでなくpre-animated meshes と呼ばれているように、別途 “Motions”というあらかじめ動作をプリセットされたモーションファイルを組み込むことでとても簡単にキャラクタを歩かせたり、ディスカッションさせたりすることができるオブジェクトなのだ。
したがって人物を動かすのは苦手だったVueだが、これらを工夫することでリアルな景観に多くの人物群を配置して動かすことができるようになった。
早速キャラクタにどのようにしたらモーションファイルを指定するのかを見ていただこう…。
まず人物キャラクタはオブジェクトの扱いなので通常はVueの”Object”フォルダ内に何らかのカテゴリフォルダを作って入れておく。そして拡張子が .vomとなっているモーションファイルだが、私は「vom」という名のフォルダ内に入れ、それをVueアプリケーションフォルダに収めている。
前準備はこれだけだが、早速Vue 6 Infiniteを起動し、オブジェクトの読み込みアイコンをクリック。そして目的の人物キャラクタをウィンドウ上に表示させる。
※pre-animated meshesのコレクションからまずはキャラクタを一人選択する
続けて当該オブジェクトをクリックし、選択したまま「オブジェクト」メニューから「オブジェクトの編集…」を実行する。
※ウィンドウ上のオブジェクトを選択したまま「オブジェクト」メニューの「オブジェクトの編集…」を実行
オープンした「ポリゴンメッシュ設定」ウィンドウ内の「変更」箇所にある「アニメーション変更」ボタンをクリックしオープンするファイルダイアログから先の.vomファイルのひとつを指定の上で「開く」ボタンをクリック。続けて「ポリゴンメッシュ設定」ウィンドウを閉じよう…。
※続けて「ポリゴンメッシュ設定」ウィンドウの「アニメーション変更」ボタンをクリック(上)。そしてオープンするファイルダイアログからモーションファイルを開く(下)
これでキャラクタにプリセットされた動作が付加できたことになる。一見何も変わっていないようだが、注意深く確認すれば .vomファイルに従い、キャラクタのポーズが変わっているはずだ。そしてVue 6のウィンドウ下部にはアニメーション機能のタイムラインが表示し、左にあるアニメーションコントロールツールの「プレイ」ボタンをクリックすることで表示ウィンドウ上のキャラクタは何らかのプレビュー動作を見ることができる。
※人物のオブジェクトにモーションを付加したら背景やカメラワークを調整してレンダリング
後はキャラクタの開始位置やカメラワーク、そして実際には背景などを配置した上でアニメーションレンダリングを実行すればよい。
ここではまず前記したビジュアルのように男女が立ち話をしているアニメーションをご覧いただくが、その動きがなかなか自然なのがお分かりいただければ幸いである。
※レンダリングした結果だが、街中で出会った男女が熱心に会話をしている…といった雰囲気が出ているだろうか
現在の所、モーションファイルはそう多くない。それらはよく使われるであろう基本的な動き…例えば歩くとか会話時のボディアクションなど22種類ほどだが今後も増えるだろうし、個人的希望を申し上げるなら将来のVueにはこうした動作を編集できる機能なども搭載して欲しい…。
ともかくこれらの動作はなかなかリアルなのが嬉しい。そして繰り返すがキャラクタたちは大変軽いデータなので様々に使い込むことができるだろう。
ちなみにCornucopia3Dでは人物キャラクタが一体US$6.95、そしてモーションファイルがひとつUS$0.95でダウンロード販売されている。なおこれらの利用に関しては、基本的にVue 6とVue 5の各 Infinite & xStream、Espritなどで使えるようだが、私は取り急ぎ自身のメイン環境であるVue 6 Infinite用としてダウンロードしたこともあり、他のバージョンで100%問題がないかは現在の所テストできていない。
なお以下の作例は同じくpre-animated meshesとモーションデータを使ったものだが、マニュアルでこれだけリアルな動きを作るのは難しいだけに使い道は多いと考えている。
※オブジェクトは「Bussinesswoman」を、Motionファイルは「Work on Laptop」を使った