日本通信からiPadのWi-FI 活用を想定した小型薄型のモバイル WiFi ルータ「b-mobileWiFi」がリリースされた。iPadのWi-Fi利用に関して選択肢が増えてきたことは好ましい。ましてやそのニュースリリースの文面は「Pocket Wi-Fi」への闘争心丸出しであり面白い。

 
そのプレスリリースには「…これらのサービスにはコスト・パフォーマンス上、300kbps 超に上限をセッ トしたサービスが最適解であると考え、月額換算 2,483 円(6ヶ月または 12 ヶ月パックの場合)でご提供しています。」という説明の後に「他社のモバイル WiFi ルータは、通信端末としてのハードウェア価格としては概ね3万円台ですが、これを2 年契約等の通信サービスと組み合わせることにより、見せかけの通信端末価格を下げて表示している事業者もいます。しかし、通信端末と通信サービスとを、ユーザが自由に選択して組み合わせできることが、ユーザにとって常に最適な選択を可能にすることから、日本通信は、b-mobileWiFi と b-mobileSIM とを、それぞれ別々の価格としてご提供します。」と具体的な製品名こそ明記していないものの、状況を知るユーザーにとってはあきらかにソフトバンクの「Pocket Wi-Fi」を揶揄しているような一文だ。
まあ確かにソフトバンクに限らないもののこの種の料金体系はいまだに分かりづらい…。

ところでこれまでiPad Wi-Fi +3Gモデルの発売前にNTTドコモがmicro SIMのみの提供を行うといった情報があったりとキャリア間の問題が錯綜してきたが、結局日本市場で販売するiPadはソフトバンクからと決まりiPad Wi-FIi+3GモデルはSIMロックされていることが分かった。
こうした状況を踏まえ、教育やビジネスなど様々な分野に大きな革新とビジネスチャンスの可能性を考えてかiPadのネットワーク利用においても新しいニュースが飛び込んできつつある。そのひとつが今般日本通信からのプレスリリースであった。
そしてすでに「Pocket Wi-Fi」の契約を済ませたユーザーとしても今回のニュースはどうも落ち着かないモヤモヤしてものを感じさせる微妙な情報である(笑)。

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※Wi-Fiが確立されていることを示すPocket Wi-Fiのディスプレイ


問題は「Pocket Wi-Fi」と「b-mobileWiFi」どちらが我々にとって有利なのかということだ。しかし「Pocket Wi-Fi」は実機を試すことが出来るが「b-mobileWiFi」は所持していないのだから本当の意味での比較はできない。また肝心の料金体系もユーザーの目的や使い方次第ということしか言えないが、重要なのはいま持っている製品をまずは十分に知り尽くし活用することが大切だと考え今回はすでに1ヶ月ほど使ってきた「Pocket Wi-Fi」とiPadでアクセススピードのテストをやってみた。

まず結論めくが「Pocket Wi-Fi」の使い勝手は良好である。スイッチをONにしてからWi-Fiが確立するまで約50秒近くかかることさえ承知していればiPhoneであれiPadであれ3Gが使えるエリアがホットスポットになる。
ただし不満もないわけではない。その第一が「Pocket Wi-Fi」の3G受信感度である。
近隣の駅前繁華街から広い公園のど真ん中まで様々な場所で「Pocket WI-Fi」の受信を試しているがiPhone 3GSの3Gアンテナが立っているのに「Pocket Wi-Fi」の3Gが受信できないあるいは極端にアンテナ本数が少ないことがある。いわゆる受信感度が弱いといえば良いのだろうか…。
これはそもそも「Pocket Wi-Fi」はWi-FIを使いたいとき、3GをWi-Fiに変換する無線LANルーターであるからして是非改善をお願いしたい。

確かに「Pocket Wi-Fi」の受信エリアはiPhone 3Gなどの携帯キャリアのエリアと厳密には違うようだが事はエリアの問題ではなく受信感度の問題なのだ。
iPhone 3GSとかiPad Wi-Fi+3Gの3G受信が問題なく可能なとき、「Pocket Wi-Fi」が受信できないために結局Wi-Fiではなく3Gでネットワークに接続するしかないというのでは「Pocket Wi-Fi」の役割が果たせない。
ただし「Pocket Wi-Fi」による接続スピードは時間帯や場所にもよるものの総じて満足な結果となっている。

例えばiPadに「Speed Test」をインストールし「Pocket WI-Fi」経由で3日に分け計測してみた結果の一部を以下ご紹介しよう。

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※「Speed Test」アプリを使ったアクセススピード計測


ちなみに計測場所は自宅で1から3はゴールデンタイムともいうべき夜の8時から10時近くに計測した結果だが4は午前8時の計測結果である。

【下り】    【上り】
1)1039 kbps     434 kbps
2)731 kbps    392 kbps
3)908 kbps      283 kbps
4)2972 kbps   1026 kbps

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※2行目、4行目、7行目のラインは自宅のフレッツ光とAirMac Extremeの無線LANを計測したもの。後は前記の通り「Pocket Wi-Fi」による計測結果


もし「b-mobileWiFi」がスペック上限のスピードが出たとしても300 kbpsだとすれば私見ながら「Pocket Wi-Fi」の実測は上々というより文句なしといった結果ではないだろうか。また「b-mobileWiFi」のアクセスエリアはFOMAネットワークだけに広いといわれているものの、やはり帯域制限もあって動画などのリッチコンテンツをアクセスするには問題があるという話も聞いている。

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※無線LAN利用もますますアクセススピードが重要になってくる。iPadの画面は6月1日からサービスが開始された「ビューン」

 
したがって「Pocket Wi-Fi」は受信エリアおよび受信感度に多少の不安はあるもののiPadやiPhoneと共に活用するに足る十分な製品だと考える。勿論MacBook/Pro/Airユーザーにもお勧めである。